西宮市の中心部から車でわずか20分ほど、六甲山系の一角にある「甲山(かぶとやま)」の中腹に、ひっそりと佇む天空の寺「神呪寺(かんのうじ)」。
眼下には西宮市街地や大阪湾が一望でき、春は桜、秋は紅葉に彩られる、まさに知る人ぞ知る絶景スポットです。
そんな神呪寺は、歴史や信仰の面でも深い魅力を持つお寺です。訪れる前にその背景を知ることで、より豊かな参拝体験ができるでしょう。
🔹西宮市街を望む

1.1 神呪寺の読み方と由来
「神呪寺」と書いて「かんのうじ」と読みます。「神の呪(しゅ)」という難解な文字に戸惑う人も多いかもしれませんが、これは仏教の呪文(真言)を意味するもので、決して不吉な意味ではありません。
「神呪」とは、仏教における強い力を持った言葉=真言のことを指し、このお寺が真言宗に属していることとも深く関係しています。
1.2 神呪寺の歴史と空海の関わり
神呪寺は、弘法大師こと空海(くうかい)によって開かれたとされる古刹で、真言宗御室派に属する寺院です。
空海が諸国を巡る中、甲山の霊気に心を打たれ、この地に仏法を広めるための道場を開いたのが始まりと伝えられています。その後、如意輪観音を本尊として安置し、多くの人々の信仰を集めてきました。
現在も真言宗の教えを大切にしながら、静寂と祈りの空間を守り続けています。
1.3 神呪寺と甲山の関係
神呪寺は、西宮市のランドマークである「甲山(かぶとやま)」の中腹、標高309メートルの地点に位置しています。
甲山はその名の通り、甲(かぶと)のような独特な形をした山で、古代から山岳信仰の対象とされてきました。山全体がパワースポットとされるこの場所に建てられた神呪寺は、まさに自然と信仰が融合する「天空の寺院」と言えるでしょう。
また、甲山自然環境センターやハイキングコースも整備されており、参拝の後に自然散策を楽しむ人も多くいます。