甲山の自然と一体になった神呪寺には、訪れた人の心を静かに癒やす見どころが数多く存在します。
ここでは、特に多くの参拝者が注目する如意輪観音像や磐座(いわくら)、そして鐘について詳しくご紹介します。
2.1 如意輪観音像と観音信仰のご利益
🔹本堂

神呪寺の本尊は、六臂(ろっぴ/6本の腕)を持つ如意輪観音(にょいりんかんのん)像です。この観音さまは、願いを叶える「如意宝珠」と、煩悩を砕く「法輪」を持ち、人々の現世利益を叶える観音菩薩として信仰を集めてきました。
古くから「病気平癒」「良縁成就」「子宝」「学業成就」など、あらゆるご利益があるとされ、西宮のみならず遠方からも参拝者が絶えません。
堂内は静謐な雰囲気に包まれており、参拝者は心静かに手を合わせ、自身の願いや感謝を祈ります。神呪寺の如意輪観音像は、空海自らが刻んだと伝わる仏像ともされており、霊験あらたかな存在です。
2.2 神秘的な磐座と山の気配
神呪寺の境内には、神聖な巨石が静かに佇んでいます。これが、「磐座(いわくら)」と呼ばれる場所です。磐座とは、古代信仰において神が宿る場所とされ、自然そのものを神聖視する日本人の精神文化を象徴しています。
神呪寺の磐座は、木々の間にひっそりと鎮座しており、周囲には説明看板なども設置されていますが、派手さはありません。そのぶん、自然と一体化した静寂さが訪れる者の心を浄化してくれるような感覚を与えてくれます。
目を閉じて耳を澄ませば、木の葉が揺れる音や鳥のさえずり、風の通り抜ける気配が感じられ、まさに“神気”に満ちた場所と言えるでしょう。神社ではなく寺院にある磐座というのも非常に興味深い点です。
2.3 心を清める鐘の音
🔹鐘楼

神呪寺を訪れると、境内の高台にある鐘楼(しょうろう)が目に入ります。この鐘は、参拝者が自由に撞くことができるようになっており、一撞きごとに心が洗われるような深い音色を響かせます。
静寂の中に響くその鐘の音は、まるで心の奥底にある煩悩や迷いを打ち消してくれるかのよう。朝の澄んだ空気の中で鐘を撞くと、まさに天空寺院ならではの非日常感を味わえます。
鐘楼からは甲山の緑が広がり、晴れた日には大阪湾や淡路島まで見渡すことができるため、絶景スポットとしてもおすすめです。